海外FXのエントリー根拠を探すのにテクニカル分析をしたいけれど、やり方がイマイチ分からずに悩んでいる人はいませんか?
本記事では海外FXにおけるテクニカル分析について詳しく解説していきます。
テクニカル分析にはさまざまな種類があるので、今回は人気が高くトレード上級者もよく使っているテクニカル分析を紹介します。
海外FXにおけるテクニカル分析とは?ダウ理論が基礎となっている
テクニカル分析とはチャート画面を見て過去の値動きを確認し、今後の相場の動きを予想する分析方法です。
テクニカル分析の起源は実は日本で、江戸時代の米商人・本間宗久がローソク足を考案したことから始まりました。
アメリカでは19世紀前後に「ダウ理論」が提唱され、現在のテクニカル分析の基礎となりました。
ダウ理論は多くの人が活用している理論で、トレンドの継続や転換をみるために非常に重要な内容となっています。
ダウ理論について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
テクニカル分析のメリットは?
テクニカル分析のメリットは、相場の動きをチャート上で見て確認できることです。そのためチャート画面だけを見て分析が可能です。
テクニカル分析では経済指標や要人発言などは考えないため、経済や政治に詳しくない人でも行えます。
またテクニカル分析は、自分の経験や知識でどんどん未来の相場予測の精度を高めることができます。
テクニカル分析のデメリットは?
テクニカル分析のデメリットは、テクニカル分析は絶対ではないことです。
また経済指標や要人発言などでレートが大きく動く相場には対応できないことがあります。
さらに後ほど紹介するトレンド系やオシレーター系の売買シグナルは、実際の値動きとは少し動きが遅れます。
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の違いについて
海外FXには「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」の2種類の分析方法があります。
ファンダメンタルズは「経済の基礎的条件」という意味があります。
FX取引におけるファンダメンタルズ分析とは、国の経済成長率や財政支出などの経済データをもとに未来の相場を予測する分析方法です。
経済に詳しくない人でも行えるテクニカル分析とは違い、ファンダメンタルズ分析は毎日のように世界の情景や経済について把握しておかなければなりません。
トレーダーの中には「テクニカル派」と「ファンダメンタルズ派」がいますが、どちらの分析方法が正しい!ということはありません。
テクニカル分析にはトレンド系とオシレーター系の2種類がある
テクニカル分析には以下の2種類があります。
- トレンド系
- オシレーター系
トレンド系は現在の方向性を追うテクニカル分析であり、レンジ相場よりもトレンド相場で機能しやすいです。
オシレーター系は現在の価格が売られすぎか買われすぎかを判断する分析方法です。
オシレーター系の分析はトレンドが発生しているときよりも、ややレンジ相場の時の方が機能しやすいです。
トレンド系テクニカル分析のおすすめ8選
ここではトレンド系テクニカル分析のおすすめを8選紹介していきます。
1.移動平均線
移動平均線とは過去の一定期間の終値の平均値を線で表示したもので、海外FX初心者から上級者にまで幅広く使われるとても有名なテクニカル分析です。
まず移動平均線を使うことで、現在の相場の環境認識ができます。
また移動平均線とローソク足の乖離(かいり)の度合いや方向性から価格の今後の動きを予測判断する「グランビルの法則」というものがあります。
このグランビルの法則を使うことでトレードのエントリー根拠を判断することも可能となります。
移動平均線とグランビルの法則については、以下の記事で詳しくまとめています。
2.ライン分析・チャートパターン
ライン分析とチャートパターンを使ったテクニカル分析も、海外FX初心者から上級者まで幅広く行っています。
ライン分析とはチャート画面を見てラインを引き、引いたラインとローソク足の動きを見てトレードを行うものです。
またチャートは「チャートパターン」という動きを付けて、上昇または下落していきます。
チャートパターンには様々な種類がありますが、有名なものに「ダブルトップ」「ダブルボトム」「三尊」「逆三尊」などがあります。
例えばダブルトップとは高値を2回つけた後にネックラインを下にブレイクすることで、下落の勢いが強くなる傾向があります。
ライン分析とチャートパターンについては、以下の記事で詳しくまとめています。
3.ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは統計学が元になってできたインジケーターであり、移動平均線と標準偏差で構成されています。ボリンジャーバンドを簡単に説明すると、価格は高い確率でボリンジャーバンド内に収まるというものです。
ボリンジャーバンドには以下の3つのパターンがあります。
- スクイーズ
- エクスパンション
- バンドウォーク
それぞれのパターンから相場の状況・流れを見ることができます。ボリンジャーバンドについては以下の記事で詳しくまとめています。
4.一目均衡表
一目均衡表は日本人が考案したインジケーターです。
インジケーターの多くが「価格の変化」「相場の流れ」を重視しているのに対して、一目均衡表は価格の変化や相場の流れを無視して「時間」を重視しています。
一目均衡表は以下6つの項目で構成されています。
- 雲
- 基準線
- 転換線
- 遅行スパン
- 先行スパンA
- 先行スパンB
上記の6つの項目とローソク足の位置関係を見て、相場環境やエントリーを行います。一目均衡表については以下の記事で詳しくまとめています。
5.フィボナッチ・リトレースメント
フィボナッチ・リトレースメントは、イタリアの数学者であるレオナルド・フィボナッチ氏が発見した「フィボナッチ数列」を応用したものです。
フィボナッチ・リトレースメントは、上昇トレンド中の「押し目」や下降トレンド中の「戻り」を予測するために使えます。
フィボナッチ・リトレースメントはプロのトレーダーにも利用者が多い、とても有名で有効的なテクニカル分析だと言えます。
フィボナッチ・リトレースメントについては以下の記事で詳しく解説しています。
6.ZigZag(ジグザグ)
ZigZagとは、自動で高値安値を判断しラインを表示してくれる便利なインジケーターのことです。
海外FX初心者のうちはどこを高値としてどこを安値とするのか、戻り高値と押し安値をどことするのか、その判断がその時々で変わってしまうことがあります。
そこでZigZagを設定することで、高値・安値・戻り高値・押し安値の判断が固定されます。
ZigZagがあるだけで、初心者の人でもパッと見て高値安値の判断ができるのはとても便利だと思います。
ZigZagを使った取引手法については、以下の記事で詳しくまとめています。
7.窓開け・窓埋めを狙ったトレード
FXではファンダメンタルズ要因などで価格が大きく変動すると、ローソク足とローソク足の間に「窓」という隙間ができることがあります。
これを「窓開け」といい、窓開けすると窓が開いた方向に相場が動きやすくなります。しかし窓開けしてしばらくすると、価格が窓開けした部分にまで戻る「窓埋め」という現象が起きやすくなっています。
窓開け・窓埋めを狙った取引手法については、以下の記事で詳しくまとめています。
8.プライスアクション
プライスアクション(Price Action)とは直訳すると「価格の動き」という意味があり、価格の動きを見て取引するトレード手法のひとつです。
プライスアクションでは移動平均線のようなインジケーターは表示させずに「ローソク足」だけを使って取引を行います。
経験のあるトレーダーであればプライスアクションのみで十分取引できます。
しかし初心者の人の場合は、ローソク足を見るプライスアクションとインジケーターを組み合わせることで、より精度の高いトレードが可能となります。
プライスアクションを使った取引手法については、以下の記事で詳しくまとめています。
オシレーター系テクニカル分析のおすすめ2選
ここではオシレーター系テクニカル分析のおすすめを2選紹介していきます。
1.RSI
RSIでは相場がどれくらい動いたかを0~100%で表し、RSIが70%以上になると「買われすぎ」・RSIが30%以下になると「売られすぎ」と判断します。
RSIの設定日数は9~15日であることが多く、日数が少ないほど70%を上回る・30%を下回ることが増えます。
日数を少なくすると短期の動きによく追従しますが、ダマシも多くなるので注意が必要です。RSIについて詳しくは以下の記事でまとめています。
2.MACD
MACDでは「MACD」と「シグナル」の2つが表示され、2つのデッドクロス・ゴールデンクロスを見てエントリーします。
MACDがシグナルを下から上に抜けるとゴールデンクロスとなり買いを検討します。
反対にMACDがシグナルを上から下に抜けるとデッドクロスとなり売りを検討します。
MACDについて詳しくは以下の記事でまとめています。
テクニカル分析でエントリーの精度を高めよう!
テクニカル分析にはさまざまな種類があるのでどれを使えばいいか悩んでしまうかもしれません。海外FX初心者の人であれば、まずは「移動平均線」や「ライン分析・チャート分析」をマスターすることをおすすめします。
中途半端なまま複数のテクニカル分析に手を出すのではなく、まずはひとつのテクニカル分析をしっかりと理解しましょう。
コメント