海外FXにおいて「ドテン注文」という言葉がありますが、ドテン注文についてしっかり理解できている方はどれくらいいるでしょうか?
ドテン注文について名前は聞いたことあるけれど、実際どうやって使えばいいかわからない人も多いと思います。
本記事では海外FXにおける「ドテン注文」について、分かりやすく解説していきます。
海外FXにおける「ドテン注文」とは?
ドテン注文とは保有ポジションを決済し、それと同時に決済したポジションとは逆方向の新規ポジションを持つ注文方法です。
ドテン注文には「ドテン売り」と「ドテン買い」の2種類があり、総称「ドテン売買」と言います。
ドテン売買を繰り返すと、短期間で効率的に利益をだせる可能性があります。
しかしドテン売買を理解せずに行ってしまうと、当然損失が増えるので注意しましょう!
ドテン売り(ドテンショート)とは?
ドテン売りドテンショートとも呼ばれ、買いポジションを決済すると同時に、新たに売りポジションを持つことをいいます。
ドテン注文は、今持っているポジションの決済から先に行います。
つまり「ドテン売り」するのであれば、まずは買いポジションを決済するということですね。
例えば下記の画像のように、買いポジションを保有後、順調に伸びていた価格が反発しそうなラインに来たら買いポジションの利益を確定させます。
そしてすぐに新規で売り注文を出します。
予想通り価格が下がれば、先程利益確定した買いポジションの利益に加え、新規で入った売りポジションの利益も続けて得られるというわけです。
また、最初に持っていた買いポジションが、必ずしも利益になるとは限りませんよね。
最初に買いポジションを持っていたが価格が下落した場合、損切り決済を行うこともあるでしょう。
買いポジションを損切り決済した後に、新規で売りポジションを持つのも「ドテン売り」です。
買いポジションが予想通りに利益を伸ばせなかった場合は素早く損切り決済を行いドテン売りをする事で、買いポジションで出たマイナス分を取り返し、さらには利益を出せる可能性もあります。
ドテン買い(ドテンロング)とは?
ドテン買いはドテンロングとも呼ばれ、売りポジションを決済すると同時に、新たに買いポジションを持つことをいいます。
やり方はドテン売りの逆です。
ドテン買いでは、先に持っていた売りポジションの利益確定を行い、そのまますぐに新規で買いポジションを持ちます。
また売りポジションを持っていたものの価格が上昇したので損切り決済し、新たに買いポジションを持つのもドテン買いです。
ドテン注文するメリット2選
ドテン注文するメリットは以下の2つです.
- 効率的に利益をだせる
- 大きな損失を防げる
ドテン注文のメリットについて、それぞれ詳しく見ていきます。
効率的に利益を出せる
「買いポジションを持つ→買いポジションを利益確定する→ドテン売りする→売りポジションを利益確定する→ドテン買いする」
このようにドテン売買が上手く行くと、効率的に利益を積み重ねていくことができます。
相場は高値と安値をつけながら進んで行きますから、高値や安値を狙ってドテン売買できるようになれば、大きな利益が期待できますよ。
大きな損失を防げる
価格が、現在持っているポジションと反対に動いてしまい含み損が出ていたとします。
その場合は素早く判断して損切りしドテン売買する事で、損失の拡大を防げます。
ドテン注文するデメリット3選
ドテン注文するデメリットには以下の3つがあります
- 初心者は失敗しやすい
- ポジポジ病の人は注意が必要
- 損失が大きくなる可能性がある
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
初心者は失敗しやすい
ドテン注文を成功させるためには、相場を見抜く力が必要です。
なぜならドテン注文するのであれば、相場の天井と底や、レンジ相場の上限と下限を見つけなければならないからです。
そのため知識の浅い初心者が適当にドテン注文に挑戦すると、失敗し損失が大きくなる可能性があります。
ポジポジ病の人は注意が必要
「ポジポジ病」とはポジションを持っていないと不安になり、薄い根拠や戦略で次々ポジションを持ってしまうことです。
実はFXは「待つのが仕事」というほど「待つ」ことが大切。
稼いでいるトレーダーは、週に数回のポジションしか持たない人もたくさんいます。
しかし初心者の人は「とにかくたくさんポジションを持たなきゃ!」と考えてしまいがちです。
何もしないことが悪いことのような、成長しないような気がするんですね。
ドテン売買は常にポジションを持っている状態が続きますから、ポジポジ病の人にとっては最高の取引方法です。
しかしポジポジ病になると特に根拠もないのにポジションを持ってしまいがちなので、その状態でドテン売買するのは危険です。
損失が大きくなる可能性がある
ドテン売買は上手くいくと、何度も利益を積み重ねることができます。
しかし逆を言うと、失敗すると損失がどんどん大きくなるということです。
例えば、今後価格が下がると予測して売りポジションを持ったものの、価格が上がってしまったとします。
損失を抑えるために売りポジションを損切り決済し、そのまま「ドテン買い」します。
すると次は価格が下がってしまったのでドテン買いしたポジションを損切り決済し、そのまま「ドテン売り」します。
これが繰り返されたら、どれだけ損失が増えるかというのは明確ですね。
ドテン注文のやり方を徹底解説!
ここでは実際にドテン注文のやり方を、以下の5つの状況ごとに解説していきます。
- レンジ相場
- トレンド相場
- ブレイクアウト
- 三角保ち合い
- 大底や天井
レンジ相場
もっともドテン注文しやすいのは「レンジ相場」です。
海外FXにおける「レンジ相場」とは、ある一定価格内でローソク足が行ったり来たりを繰り返している相場のことをいいます。
相場の約8割はレンジ相場ともいわれているので、レンジ相場でドテン注文が成功したら大きく利益をのばせます。
レンジは損切りするべき位置も分かりやすいのがポイントです。
レンジ相場については以下の記事で詳しく解説しています。
トレンド相場
分かりやすいトレンド相場でもドテン注文ができます。
上昇トレンド中の場合は、サポートラインで買いエントリーしてレジスタンスラインで利益確定・ドテン売りを仕掛けます。
下降トレンドの場合は、レジスタンスラインで売りエントリーしてサポートラインで利益確定・ドテン買いを仕掛けます。
トレンド相場については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてくださいね。
三角保ち合い
三角持ち合いはサポートラインとレジスタンスラインが三角形のような形を保ちます。
三角持ち合いは徐々に値幅が小さくなり、やがて上か下のどちらかに価格が抜けていきます。
レンジ相場よりドテン注文できる期間は短くなるかもしれませんが、サポートライン・レジスタンスラインの両方でドテン注文できるチャンスはあります。
ブレイクアウト
ドテン注文が必ず成功するとは限りません。
例えばレンジ相場で価格がレジスタンスラインまできたので「ドテン売り」したものの、レジスタンスラインを上にブレイクアウトして売りポジションが損切りされたとします。
このとき目線を上に切り替えて買いエントリーするのも「ドテン買い」です。
このブレイクアウト後のドテン注文は、レンジ相場・トレンド相場・三角持ち合いの全てで活用できます。
大底や天井
レンジ相場・トレンド相場・三角持ち合いで行うドテン注文は、何度も繰り返し注文できれば利益を積み重ねられますが、一度に取れる値幅はそこまで大きくありません。
最も大きな値幅を狙えるのは、相場の大底や天井で行うドテン注文です。
しかし相場の大底や天井を見極めるためには、相場の知識・経験が必要です。
海外FX初心者の人は最初から大底や天井を狙ったドテン注文をするのではなく、まずは分かりやすいレンジ相場やトレンド相場でのドテン注文に挑戦してくださいね。
ドテン注文で効率的に利益を重ねよう!
海外FX初心者の人が知識もないままドテン注文に挑戦するのは危険です。
利益どころか損失がどんどん増えていく可能性があります。
ドテン注文に挑戦する際は事前にしっかりと知識を付けて、検証ソフトなどで練習を重ねてからやってみましょう!
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