海外FXでは移動平均線やボリンジャーバンドなど、さまざまなインジケーターを駆使して相場分析・エントリーを行います。
今回は数あるインジケーターの中から、相場の強弱を表す人気の高いインジケーター「MACD(マックディー)」について詳しく解説していきます。
海外FX取引で役立つMACD(マックディー)とは?
MACDは「Moving Average Convergence Divergence」を略したもので「マックディー」と読むインジケーターのことです。
インジケーターには
- 現在のトレンドを分析するのに役立つ「トレンド系」
- 現在の相場の買われすぎ・売られすぎを分析するのに役立つ「オシレーター系」
の2タイプがありますが、MACDはオシレーター系のインジケーターに分類されます。
MACDを日本語に訳すと「移動平均収束拡散」であり、よく知られているインジケーター「移動平均線」を応用したものです。
MACDでは2本の移動平均線を使って買い・売りのエントリータイミングを判断します。
MACDで一般的に使われる移動平均線の種類は、直近の価格に比重を置き相場の動きに素早く対応できる「指数平滑移動平均線(EMA)」です。
MACDの精度は高く、新規売買のシグナル・トレンドを見るのに役立ちます。
MACDの表示方法と数値の設定について
ここではMT5でMACDを表示させる方法と数値の設定について解説していきます。
まずMT5を開き、上部にある「挿入」をクリックし「インジケーター」→「オシレーター」→「MACD」の順でクリックしていきましょう。
すると数値を設定する画面が表示されます。
「パラメーター」では「短期EMA」「長期EMA」「シグナル」の つの数値を設定します。
一般的な数値の設定は以下の通りです。
- 短期EMAは「9」もしくは「12」
- 長期EMAは「26」
- シグナルは「9」
今回はデフォルト設定である短期EMA「12」・長期EMA「26」・シグナル「9」で表示させてみます。
棒グラフのようになっている部分が「メイン」・水色の曲線が「シグナル」となります。
次に「レベル」を設定します。レベルで変更するのは、MACDの上下を分ける真ん中の線の色と太さです。
数値の設定画面の上部「レベル」をクリックして以下のように設定を行います。
- 線の色と太さをお好みで変更する
- 右側の「追加」をクリック
- 下野「OK」をクリックする
これでレベルの設定は完了です。あとはデフォルト設定のままでOKです。
MACDを使った取引手法について
では実際に、MACDを使って売り・買いを判断する方法について詳しく解説していきます。初めてMACDを使う人は戸惑ってしまうかもしれませんが、ひとつずつゆっくり確認していきましょう!
メインとシグナルのゴールデンクロス・デッドクロス
まずメインとシグナルの交差を見て売り・買いの判断を行いましょう。
MACDの交差は移動平均線と同じく以下を確認します。
- メインがシグナルを上抜けする「ゴールデンクロス」
- メインがシグナルを下抜けする「デッドクロス」
メインとシグナルがゴールデンクロスしたら「買い」・メインとシグナルがデッドクロスしたら「売り」を狙うことができます。
実際のチャートで見ていきましょう。
ゴールデンクロスとデッドクロスは、センターラインから離れた場所で発生するほど精度が高まります。
さらにメインがシグナルを下抜けしてデッドクロスした後に、メインとシグナルがセンターラインを下回ると、より売りの信頼度が高まります。
逆にメインがシグナルを上抜けしてゴールデンクロスした後に、メインとシグナルがセンターラインを上回ると、より買いの信頼度が高まります。
メインとシグナルがセンターラインと交差
メインとシグナルがセンターラインと交差する部分は、売買シグナルに加えて現在の相場のトレンドを見ることができます。
以下はメインとシグナルがセンターラインを上抜けすると上昇トレンドを示唆し買いを狙える場面です。
以下はメインとシグナルがセンターラインを下抜けすると下降トレンドを示唆し売りを狙える場面です。
ダイバージェンス
ダイバージェンスとは、価格の値動きとインジケーターの動きが反対になっている状態のことをいいます。
ダイバージェンスはトレンドが弱まっていることを表します。
上図のように実際の価格は下がっているのに、MACDは上向きに動いている部分がダイバージェンスとなっています。
これまで下降トレンドが継続していましたがダイバージェンスが発生し、やや価格が上がっていきました。
上下どちらかの方向にトレンドが出ている状況でダイバージェンスが発生したら、トレンド転換する可能性があるので注意しておきましょう。
メインの動きを見る
メイン部分だけを見ても売買の判断ができます。
センターラインの上を動いていたメイン部分が、センターラインの下に入り込むと売りを狙えます。センターラインの下を動いていた部分が、センターラインの上に入り込むと買いを狙えます。
MACDのデメリットや使う際の注意点について
MACDは性能の高くプロのトレーダーにも愛用者が多いインジケーターです。
しかしそんなMACDにももちろんデメリットはあります。特に海外FX初心者の人がMACDを使う際には、デメリットや注意点をしっかり知っておく必要があります。
ここではMACDのデメリットや、使う際の注意点について詳しく解説していきます。
レンジ相場では機能し辛い
MACDでダイバージェンスが発生しトレンド転換が示唆されたら、次のトレンドが発生するまではレンジ相場になるケースが多いです。
MACDはトレンド相場で機能するインジケーターなので、レンジ相場ではなかなか機能し辛いデメリットがあります。
そのためダイバージェンスが発生したら、素早く利確する・レンジ相場に強いインジケーターに切り替えてみるなどの判断が求められます。
ダマシが発生することがある
MACDは精度の高いインジケーターではありますが、特にレンジ相場では「ダマシ」が発生することがあります。
そのためMACDだけを信じ切って取引するのはおすすめしません。
次に紹介しますが、MACDのダマシを少しでも回避するためにはラインや他のインジケーターを併用しましょう。
他のテクニカル分析や環境認識を組み合わせて使おう
MACDは精度の高いインジケーターなので、MACDだけでもトレンドの判断や売買サインを見ることができます。
しかし先ほども紹介したように、精度の高いMACDであっても「ダマシ」が発生するケースはもちろんあります。
MACDを単体で使うのももちろんいいですが、MACDと他のインジケーターを組み合わせることでより機能性が高まります。
インジケーターにも様々な種類がありますが、MACDと組み合わせるのに人気が高いのは「移動平均線」や「RSI」があります。
また単一時間足だけを見るのではなく、上位足の状況を見るなど環境認識もしっかり行いましょう。
海外FXで勝つならMACDを活用してみよう
これまで相場のトレンドを判断するトレンド系のインジケーターしか使ったことがない人は、ぜひ相場の強弱を表すオシレーター系インジケーターMACDを使ってみましょう!
MACDを使うことでトレンド系のインジケーターだけでは見えなかったところが見えてくるかもしれません。
海外FX初心者の人がMACDを使う際には、MACDのデメリットや注意点を理解してから使うようにしてくださいね。
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