ロスカット水準とは、証拠金維持率が指定のパーセンテージを下回った場合に、強制的に保有ポジションが決済される仕組みのことです。
ロスカット水準は各海外FX業者によって異なります。
今回はロスカット水準とは何か詳しく解説していきます。また証拠金維持率の計算方法や、当サイトがおすすめ海外FX業者8社のロスカット水準も紹介します。
海外FXにおけるロスカットとは?
ロスカット水準の話をする前に、まず「ロスカット」について解説していきます。
ロスカットとは、海外FX側でトレーダーが保有しているポジションを自動で強制決済する仕組みです。
何故トレーダーの意志と反して海外FX側が強制的にポジションを決済するのでしょうか?その理由について見ていきましょう。
なぜロスカットが行われるのか?
ほとんどの海外FX業者で、数百倍~数千倍と高いレバレッジをかけた取引を行えます。
海外FX業者の中には最大レバレッジが無制限という会社もいて、日本FX業者の最大レバレッジ25倍と比較するとかなり大きな取引ができることになります。
そのため自分の予想と反対に相場が大きく動くと、損失が大きくなってしまします。
つまりロスカットは相場が大きく動いた際にトレーダーの損失を拡大しないようにするために行われます。
ロスカット水準とは?
ロスカット水準とは、ロスカットが強制的に行われる決済ラインのことです。
ロスカット水準は%で表現され、ロスカット水準の数値が大きいほど少しの変動でもロスカットされます。
反対にロスカット水準が低いほどロスカットされにくく、ポジションを長く保有できます。
マージンコールとロスカットの違い
マージンコールとは、証拠金維持率が危険な状態となった時に海外FX業者からトレーダーに通知がくる制度のことです。
ロスカット水準と同じように、マージンコールも%で表されます。
例えばXMでは、証拠金維持率が50%を下回るとマージンコールとなり通知が届きます。
ロスカット水準は証拠金維持率を指標としている
ロスカット水準は「証拠金維持率」を指標にして決められています。
証拠金維持率とは保有しているポジションに対し、口座資金にどれくらい余力があるかを表したものです。
MT4でポジションを持つと下の「取引」タブに証拠金維持率が表示されます。下図の赤枠部分です。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率は以下の計算式で計算できます。
証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100
ここでは
- 口座残高10万円
- 1ドル100円
- 取引量10万通貨
- レバレッジ200倍
を例に計算してみます。
この場合、取引に使用できる「有効証拠金」は口座残高10万円です。
ポジションを持つのに必要な証拠金「必要証拠金」は以下の計算式で計算できます。
必要証拠金=注文時の価格×エントリー枚数÷レバレッジ
この計算式に当てはめると「100円×10万通貨÷200」で必要証拠金は5万円となります。
必要証拠金が求められたので証拠金維持率を出していきます。
「有効証拠金÷必要証拠金×100」の計算式に当てはめると「10万円÷5万円×100」で証拠金維持率は200%となります。
強制ロスカットまでの含み損を計算してみよう!
ロスカット水準における証拠金維持率によって、強制ロスカットまでの含み損の計算が異なります。
ここでは強制ロスカットまでの含み損を、XMを例に紹介します。
- 使用する海外FX業者はXM
- ロスカット水準20%
- 1ドル100円
- レバレッジ888倍
- 口座残高5万円
- 取引ロット数0.15ロット(15,000通貨)
とします。計算の流れは以下の通りです。
- 必要証拠金を計算(注文時の価格×エントリー枚数÷レバレッジ)
- ロスカット水準20%に達する際の有効証拠金を計算(必要証拠金×ロスカット水準)
- 許容可能な含み損を計算する(有効証拠金-ロスカット水準20%に達する際の有効証拠金)
- 含み損をpipsに換算する(許容可能な含み損÷取引ロット数)
上記の流れに当てはめると以下のようになります。
- 必要証拠金=100円×15,000通貨÷888倍=約1689円
- ロスカット水準20%に達する際の有効証拠金=1689円×0.2=約338円
- 許容可能な含み損=50,000円-338円=49,662円
- 含み損をpipsに換算する=49,662円÷15,000通貨=約331pips
計算結果を図で表すと以下のようになります。
エントリー前にロスカットされた際のだいたいの損失額を知りたい人は、このように計算できます。
おすすめ海外FX業者9社のロスカット水準
ここでは当サイトがおすすめする海外FX業者それぞれのロスカット水準を紹介します。
会社名 | ロスカット水準 | 口座開設 |
XM | 20% | 口座開設する |
GEMFOREX | 20% | 口座開設する |
IS6FX | 50% | 口座開設する |
FXGT | 50% | 口座開設する |
Exness | 0% | 口座開設する |
Tradeview Forex | 100% | 口座開設する |
bigboss | 20% | 口座開設する |
LAND-FX | 20% | 口座開設する |
FX Beyond |
50% | 口座開設する |
多くの海外FX業者でロスカット水準を20%に設定している
当サイトがおすすめする海外FX業者9社のうち
- XM
- GEMFOREX
- bigboss
- LAND-FX
の4社がロスカット水準を20%に設定しています。
ロスカット水準が20%であればが、ある程度ポジションを保有し続けることができますが、リスク管理をしっかり行い取引しましょう。
Exnessはロスカット水準が0%
海外FX業者8社の中で唯一、Exnessはロスカット水準が0%となっています。
そのため口座残高がなくなるまでポジションを保有し続けることができます。
Exnessを利用して海外FXを行う場合は、自分で損切位置をきちんと設定し大きな損失がでるの防ぐ必要があります。
Exnessは、リスク管理が徹底できていない海外FX初心者にとっては、ハードルが高いかもしれませんね。
Tradeview Forexはロスカット水準が100%
海外FX業者8社の中で唯一、Tradeview Forexはロスカット水準が100%となっています。
ロスカット水準が100%なので大きな損失を防げるのが特徴です。
しかしTradeview Forexを利用するのであれば、ロスカットばかりされて損失が積み重ならないように注意しましょう。
ロスカット水準を知ればだいたいの損失が分かる
今回ロスカット水準についてや、証拠金維持率の計算方法などを解説しました。
ロスカット水準から証拠金維持率の計算ができると、エントリー前に大体の損失額が分かるようになります。
利用する海外FX業者によってロスカット水準は大きく異なります。
そのため、自分の経験値や資金力に最も合ったロスカット水準の海外FX業者を利用することが大切です。
コメント